猛暑の影響があってか、近畿地方でカメムシが大量発生しています。
私が今住んでいるのも関西なので、緑色のその昆虫をよく見かけます。
意外と田舎で見かけることはほとんどなく、発生地は都市部に集中しているようですが。
あの臭いがなかなか取れないんですよね。早く何処かに飛び去ってくれることを祈っています。
ところで、カメムシって漢字だとどう書くんだろうとふと思い調べてみたのですが、”亀虫”でした。
ああ、そうですか。予想通り。
体が亀の甲羅みたいな形をしているから”亀虫”です、か。あゝ面白くも何ともない。
…と思ったのですが、もう一つ”椿象”という表記もあるようです。
椿「つばき」の象「ぞう」・・・?
これは実は漢名(中国での名称)であり、香椿「チャンチン」と呼ばれる樹の若芽の臭いが独特で、それがカメムシの分泌臭と共通する所があるということ、また口先がゾウの鼻に似ていることからこういう表記がされているようです。
ちなみに今大量発生しているのは、艶青椿象「ツヤアオカメムシ」。
…漢字にするとやけに格好いいのが癪ですね。
みんなまとめてエメラルドにでもなってくれたらよいのですが。
さて、今日は二字熟語です。
難度は高め、漢字検定準一級程度のレベルから出題。
目次
凌雲(りょううん)
俗世から超越していること。
”雲”を”凌ぐ”ほどに高いということ。
凌雲之志(りょううんのこころざし)とは、並大抵ではない大きな目的をもち、立身出世を目指すこと。
夙志(しゅくし)
若いころからの望み。
”夙”は、「夙(つと)に」などという様に、以前から・幼いころからを表す。
また”夙”には、「早朝」という意味もあり、夙夜夢寐(しゅくやむび)とは、一日中、寝ても覚めても頭から離れず思い続けること。
宥恕(ゆうじょ)
寛大な心で許すこと。
”宥”も”恕”も「許す」意。
”恕”は”怒”と似ているが、相手の気持ちになって思いやることを表す漢字。
法律用語として使われることが多く、相手の罪を許すことを意味する。
穎異(えいい)
他より抜きんでて優れていること。
”穎”は才知に長けていること。
”異”は普通と違っていること。
「幼少から穎異の人と呼ばれる」という様に、”穎異の人”という形で使われることが多い。
偏頗(へんぱ)
かたよりがあって不公平なこと。
”偏”も”頗”もかたよっていることを表す漢字。
”偏”に似ていて読みも同じ”遍”という字があるが、”遍”は「全体に行き渡る」という正反対の語意を持つ。
代表的な例として、
偏在・・・一部に偏って存在している。
遍在・・・広くあちこちに行き渡っている。
該博(がいはく)
物知り。
”該”も”博”も「広く備わる」意味。知識が広い人のことを表す熟語だ。
該博深遠(がいはくしんえん)という四字熟語バージョンもある。
対義語は「蒙昧(もうまい)」。知識がなく道理に暗いこと。
こちらも四字で表すとなると「無知蒙昧(むちもうまい)」。
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以上、漢検準一級レベルの二字熟語でした。
このシリーズは複数回続きます。
長らく更新途絶えてしまい申し訳ありませんでした。
頻度上げていきますので今後ともよろしくお願いいたします。