NHKのバラエティ番組『チコちゃんに叱られる!』のチコちゃんは、永遠の5歳という肩書きになっており、番組にお便りを出す時も、自身の年齢を5歳(+××歳)と書くというのがルールになっています。
なぜそんなにも”5歳”を強調しているのかというと、5歳とは常識を植え付けられる「小学校」という初めての社会を経験する前段階、ということだからだそうです。
我々大人は、恥や体裁を気にしてイエスやノーがはっきりと言えなかったり、行動するにも何かと損得勘定が付き纏いひたすら焦燥感を覚えながら生きていくことに慣れてしまっています。
子どもの考えはいつだってシンプル。自分が日々どれだけ余計なことに消耗しているかを思い知らされます。
子どもの片言隻句から大人が学び取れるものは存外多いものですね。
さて、前回の続きでございます。
発破をかける(はっぱをかける)
激しい言葉で激励する。
”発破”とは、火薬を用いて建造物や山などを破壊、掘削(くっさく)すること。
発破は大きな衝撃・音が伴うので、それだけ大声で激しい言葉であるということ。
「葉っぱをかける」だと思っていた時期が私にもありました。
なぜ葉っぱをかけられると元気いっぱいになれるのか。それは、草木の陽気なパワーを吸収するから。…という独自解釈をしていました。
叱咤激励(しったげきれい)
「叱咤激励する。」ほぼ同様の意味の四字熟語。
相好を崩す(そうごうをくずす)
表情をほころばせて笑顔になる。
”相好”とは、顔の表情のことをいう。張りつめていた顔つきが緩む様子。
破顔一笑(はがんいっしょう)
こちらも相当する四字熟語があります。
私の好きな四字熟語です。
固唾を呑む(かたずをのむ)
緊張の場面で成り行きを静観する様子。
”固唾”とは、緊張した時に口の中にたまる唾(つば)のこと。
唾をのみ込むのを忘れてしまうのか、のみ込みの音すら立てられない状況だったのか、はたまた心的圧力がかかる場面で分泌される唾液は固まりやすい性質があるのか…。
”固唾”の読み方は難読漢字クイズなどでよく見かける気がします。
枚挙に遑がない(まいきょにいとまがない)
数えきれないほどに多い。
”枚挙”とは、一つずつ数え上げること。
「遑」は「暇」とも表記。
一つ一つ数えるには暇がないほどに膨大であるということだ。
不遑枚挙(ふこうまいきょ)
「枚挙に遑あらず」と訓読。
胸襟を開く(きょうきんをひらく)
心の内を明かし、本音で語る。
”胸襟”とは、胸の内、心の中。
これを「開く」ということだから、心の奥底に秘めていた本心を打ち明けること。
”胸襟”とほぼ同意の”胸臆”を用い、胸臆(きょうおく)を開くとも言い換えられるが、本音を明かさず胸の内にしまっておくという反対の意味を言う場合に「胸臆に納める」と使われるのが一般的。
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以上、慣用句に含まれる言葉の意味を知る(その2)でした。
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