日本語仙人の難しい日本語

漢字の読み書き、常套句、ことわざや格言、間違えやすい言葉―。中・上級レベルの日本語を紹介。

節分について

「節分」とは季節の分け目の日のことを言います。

節分は年に4度あり、それぞれ「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前日がそれにあたります。

とくに、「立春」は旧暦でいうと新年なので、その前日は大晦日同様一層の特別感があったため、「節分」といえばとくに立春の前日を指すようになりました。

 

豆まきなどの節分行事は、追儺(ついな)という平安時代に行われた宮中行事が由来とされています。元々の発祥は中国で、追儺は”おにやらい”とも読みます。

”鬼=悪霊=疫病の元となる物”を年越しの前に退散して、一年の無病息災を願うという目的で行われてきています。

6月30日や12月31日になると、神社各所で大祓(おおはらえ)の儀式が取り行われますが、追儺も大祓も同時期に「悪魔祓い」という同じ目的で古くから行われていたようです。

 

何故に豆をまくのかというと、まめ=”魔滅”、つまり魔を滅するという語呂合わせから来たという説がよく語られています。

…なんだそれ、と思うかもしれませんが、こじつけや駄洒落のようなものであったとしても、意味が後からついてきて実際にそのようになってしまうというのが日本語の不思議というか恐ろしいところ。

豆は除霊やお清めの力があるとされる五穀のうちの一つですし、その中でも最も大粒であるから、投げつけるのに好都合で比較的後始末をするのも楽なので、行事を執り行うにあたって諸々適していたのでしょう…。

 

 

恵方巻き、お召し上がりになりましたか?

…私は食べました。スーパーマーケットで購入したものですが。

今年は南南東でした。毎年の「恵方」は六十干支(今年は癸卯「みずのとう」)に関係しているようですね。

験は担いだり担がなかったりしますが、なんだかんだで毎年美味しくいただいている気がします。

 

恵方巻きの起源はさほど昔ではないようです。大正から昭和初期にかけてだとか。

…由来は本当に諸説ありすぎて紹介しきれませんので、気になった方は各自でお調べくださいますようお願いいたします!

 

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日本における新年といえば一月一日ですが、私個人としては、立春を迎える今この時期に、「新しい年が始まるな」という感覚が例年あります。

2023年になってもいまひとつ新しいスタートがきれていないと感じる方は、心機一転、今日から新しいことに挑戦してみるのはいかがでしょうか。

 

以上。