暦は6月へ。
6月と言えば、紫陽花(アジサイ)、蝸牛(カタツムリ)、雨傘、雨合羽、長靴、カエル...などが映像のイメージとして浮かびますが、なんといっても外せないのはジューンブライドでしょう。
ジューンブライド
とは6月に結婚式を挙げた花嫁のことで、その後幸せな結婚生活を送ることができると言われています。
6月を英語でJuneと言いますが、これはローマ神話の最高位女神Juno(ユーノー、ジュノー)が由来とされています。
Junoは出産や結婚を司る女神であり、ジューンブライドとは、Junoの加護が得られることを祈願する風習であると言えます。
では、6月に結婚式が行われることが割合多くなっているのではと思われるかもしれませんが、実際にはそうではなく、気候の良い4、5月や10、11月の挙式が好まれているようです。(日本国内の場合。)
まあ考えてみればそうですね。多忙な中、遠方から足を運んでくれる客人が多いとなると、暑さ寒さ天候のことも主催者側は慮(おもんぱか)らなければなりません。
となると、「ひょっとして、挙式が避けられがちな6月に人を呼び込むために業界が広めた迷信なんじゃないか…?」という勢力も当然いるのですが、それは捻くれすぎているんじゃないかなあと思います。大女神のご加護は少なからずそこには、あるでしょう。
多くの客人を招待し、大規模に式を挙げたいと考えている人は気候のよい時期を考えるべきでなのかもしれませんが、身内だけで小さく挙げられればよいと考えている方は、6月の挙式はおすすめできます。
雨天での式典も、ステレオタイプなそれとは違い、独自の色がだせて良き思い出となることでしょう。それでもし梅雨真っただ中に晴天に恵まれようものなら、ジューンブライドに加えて晴れ女という称号も得ることができます。明るい家庭が築けること間違いなし。
今日は「夫婦仲が良いこと」を表す四字熟語を紹介します。
比翼連理(ひよくれんり)
男女の仲が深く睦まじいこと。
比翼とは”比翼の鳥”のことで、半身がオス、もう半身がメスであり、常に一体となって飛ぶ伝説上の鳥。空を飛ぶには互いに気遣い合わなければならない。
連理とは”連理の枝”のことで、根元が別々だった2本の木の枝が時を経て結合すること。
比翼之鳥(ひよくのとり)、連理之枝(れんりのえだ)、双宿双飛(そうしゅくそうひ)
偕老同穴(かいろうどうけつ)
夫婦の契りが固いこと。夫婦が仲良く添い遂げること。
夫婦共に仲良く年を取り、死ねば同じ墓に入る。まさに理想の夫婦の形ではないでしょうか。
”偕”は「共に」の意味で、”穴”は墓穴。
鴛鴦之契(えんおうのちぎり)
夫婦仲の睦まじいことのたとえ。
”鴛鴦”とはおしどりのことで、おしどりのオスとメスはいつも離れず一緒にいることから。ちなみに、”鴛”はオスで”鴦”がメス。
「おしどり夫婦」というのは芸能関係のニュースなどでよく聞く言葉だと思います。ご存じの通り、仲の良い夫婦の例え。
有毒植物として有名なあのトリカブトは”鴛鴦菊”と表記することもあるが、超マイナー。
形影一如(けいえいいちにょ)
”形影”とは肉体とその影のことで、体の動きとその影は常に離れず連動していることから、仲の良い夫婦のたとえ。
また、もう一つ別の意味があり、心の善し悪しがそのまま行動に表れることのたとえとして使われる。善き心は善き行動に、悪しき心は悪しき行動として顕(あらわ)れるということですな。
琴瑟相和(きんしつそうわ)
琴と瑟(大琴)の音色は良く調和することから、夫婦仲が良いことを表す。
出典は中国最古の詩集『詩経』。
現在では専ら夫婦間の仲の良さという意味で使われるが、元々は妻子の仲睦まじさを表した。兄弟や友人間での仲の良さを言う場合に使っても良い。
琴瑟相和す(きんしつあいわす)、琴瑟調和(きんしつちょうわ)
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「共に長生きしよう、死んだら同じ墓に入ろう。」
夫婦仲はよくあるべきというのは当然ですが、結婚したからには一生添い遂げるのがやはり昔からも美徳とされて来たようです。
「お前百までわしゃ九十九まで」なんて言葉も、それをよく表していますね。