どうもこんにちは。漢字の書きクイズです。
普段使っている何気ない言葉の漢字を知れば、由来や細かな意味が見えてきます。
今回はあの「々」が大活躍!同じ漢字を重ねる熟語(畳語〔じょうご〕)をピックアップしました。
因みに私が単体で「々」を入力するとき、「嬉々(きき)」と入力して「嬉」を消していますかね。「おなじ」「くりかえし」で変換しても出てくるようですが。
まあ抑々(そもそも)、「々」を単体で入力したい時なんて滅多にありませんし、「時々」や「久々」などの日頃よく使う熟語はすぐにパッと出てくるでしょうから、俎上(そじょう)に載せるに値しない些事(さじ)なのですけれど。
さて、以下問題です。下線部のカタカナを漢字に直してみましょう。
全体的に難易度は高め。
1.ムラムラと怒りがこみ上げる
難易度★★★☆☆
2.キビキビとよく働く
難易度★★★★★
3.気分がセイセイした
難易度★★☆☆☆
4.ヒシヒシと伝わってくる
難易度★★★★☆
5.悲喜コモゴモ
難易度★★☆☆☆
↓正解と解説
1.叢々と怒りがこみ上げる
解説:
邪(よこしま)な思いが頭を駆け巡った時などに、「ムラムラする」という表現がされるのを一度は見聞きしたことがあるでしょう。
「草叢(くさむら)」「月に叢(むら)雲、花に風」の「むら」です。
「叢」とは群れ集まっている様子を表します。
それを繰り返すことによって俄(にわ)かに群れ集まってくる様子を表現しているのがこの言葉です。
2.気味気味とよく働く
解説:
難易度最高のスーパー問題。Googleで検索してもわずかにしか情報は出てこないので、確実にこの漢字を充てるのかというと、そうとは言い切れない不確かさがあります。すみません。
「きびきび」といえば、動作がはやくてくぱきとしているさま。「機敏機敏」「厳々」などという漢字が思い浮かんだかもしれませんが、答えは「気味気味」。
「気味」とは、けはいや傾向(「風邪気味だ。」)、心持ち(「気味が悪い。」)を意味し、それを強調することによってできた言葉がこの「気味気味(きびきび)」だそう。
3.気分が清々した
解説:
心地よくなる、清々(すがすが)しくなるの意。
言葉を連想し、それに合う漢字を引っ張り出してくれば、、それほど難しい問題でもないかもしれませんが、中々(なかなか)出てこないものです。
そういえばサッカーの本田圭佑さんが、ロシアW杯後のインタビューで「きよきよしい」と発言し、「清々(すがすが)しいの間違いじゃないの?」と総突っ込みされるという出来事がありました。(ご本人も間違いを認めているようです。)
今の心境をと問われて「きよきよしい」と答えたので、「きよきよしい」以外の何物でもなく間違いも何もないと思うのですが…、むしろ新しい言葉を作ったともいえるでしょう。
お恥ずかしい。漢字が苦手で。
— KeisukeHonda(本田圭佑) (@kskgroup2017) July 4, 2018
でも、もうしっかり覚えました。 https://t.co/c4DyLix224
この間違え方をするのは、漢字のイメージで言葉を覚えているということなので、国語力は高い人だと思います。
4.犇々(緊々)と伝わってくる
解説:
「ひしひしと」とは、心理的に強く迫っている状態のことを言います。また隙間のないほど詰まっているさまを表しています。
「犇」の字に馴染みはないかもしれませんが、「ひしめく」の「ひし」です。
「身なりがピシッとしている」の「ピシッ」も漢字を充てるとしたらこれになります。
「緊」という表記でも可。緊張の「緊」ですね。
5.悲喜交々
解説:
「こもごも」とは多くのものが入り混じることを意味します。
ちなみに「悲喜交々(ひきこもごも)」とは、悲しみと喜びを代わる代わる感じる事を表します。
これは、一人の人間が悲しみや喜びを感じている様子のことであり、喜びを感じている人と悲しみを感じている人がそれぞれ居る様子を言ったものではありません。
たとえば、「合格発表当日の会場は悲喜交々」などといった表現は誤用です。
「試合には勝てたが、私は活躍できなかったので悲喜交々だ」などが、正しい使い方でございます。
以上。
第2弾も近々更新予定です。お楽しみに。