平成が終わり、令和が始まりました。
前回の記事でも書いたように、およそ200年ぶりの上皇「江戸時代の光格天皇(在位:1780年~1817年)以来」だそうです。
ところで、大正の天皇は「大正天皇」、昭和の天皇は「昭和天皇」と呼ばれているのに対し、平成の天皇である明仁上皇は、「平成天皇」と呼ばれないのはご存知でしょうか。
その理由は、「(元号)+天皇」という呼び方が、諡号(しごう)だからです。
諡号というのは、亡くなったその人に(生前の徳をたたえて)おくられる称号のことです。明仁上皇は存命中なので、崩御までは「平成天皇」ではありません。
当然、今上(きんじょう)天皇の徳仁天皇も「令和天皇」と呼ばれません。
ちなみに、明治の前の元号は「慶応」なのですが、慶応天皇と呼ばれる人はいません。慶応の時は、明治天皇が在位中でした。というのも、天皇一代に元号一つという一世一元の詔(いっせいいちげんのみことのり)が定められたのが明治元年(=慶応4年)のことだったのです。
「(元号)+天皇」の呼び方がされるようになったのも、明治天皇以降だったということですね。
それより前は戦乱や災害などの社会不安からの脱却・改革によって、皇位はそのままに元号が変えられていたそうです。
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諡号(しごう)
死後に与えられる称号。諡(おくりな)とも。
今上天皇(きんじょうてんのう)
在位中の天皇のこと。以前(~2019.4.30)までは皇太子だった、徳仁(なるひと)天皇が2019年5月1日より今上天皇となりました。