日本語仙人の難しい日本語

漢字の読み書き、常套句、ことわざや格言、間違えやすい言葉―。中・上級レベルの日本語を紹介。

夏目漱石の「漱石」は、親友の正岡子規から譲り受けたペンネーム。その意味は?

どうもこんばんは。

今日で五回目です。毎日更新を心がけています。

流れる水は腐らずと言いますし…。

「いたずらに休憩をとるよりは、動き続けているほうがむしろ楽である。」

…という意味のことわざがあっても良いのではないでしょうか。

 

さて、本題に移ります。

 

夏目漱石という方は、

吾輩は猫である。名前はまだない。 吾輩は猫である

若いうちほど淋しいものはありません。 『こころ』

 

など、美しい詩文を多く残した小説家です。

過去に千円札の肖像画にもなったほか、”I love you.”を、”月が綺麗ですね。と意訳したという素敵なエピソードも持っています。

本名は「金之助(きんのすけ)」と言い、実は「漱石(そうせき)」という名前は、友人である正岡子規から譲り受けたペンネームなのです。

 

この「漱石」という言葉は、漱石枕流(そうせきちんりゅう)(意味:負け惜しみを言うこと。自分の説を無理に通そうとすること。)」

に由来します。

 

西晋の武将、孫楚が、「流れに漱(くちすす)ぎ、石に枕す。(意味:俗世間から離れ、山水の中で自由に生活をする。)」を、誤って「石に漱(くちすす)ぎ、流れに枕す。」と言ってしまったのを、友人の王済が指摘をしたところ、

「石に漱ぐのは歯を磨くためであって、流れに枕をするのは耳を洗うためだ!」

と無理にこじつけた、と『晋書』の一文にあります。

 

自分のことを相当な変わり者・頑固者だと自覚していた金之助は、「負け惜しみ、頑固者」という意味を持つ「漱石」という言葉が気に入って、自身のペンネームにしたのでしょう。