日本語仙人の難しい日本語

漢字の読み書き、常套句、ことわざや格言、間違えやすい言葉―。中・上級レベルの日本語を紹介。

彼岸花の別名

近所で彼岸花が咲いていたので、幾つかを写真に撮ってきました。 夏季には道行く草むらに白い百合の花が咲いているのを見かけたものですが、彼岸の時期になると取って代わるように、この赤色がよく目に映るようになります。 暑くなったり、寒くなったり。 暦…

”未熟者”を表す言葉

最近の中学生や高校生を見ていて思うのですが、礼儀正しくきちんとマナーを守れる子が多いな、と。 ごく一部、SNSなどで悪目立ちする変なのがいますが、多くは公共の場で騒ぐこともなく、気遣いもしてくれます。 我々が同年代だった時と比べると、そういった…

戦が由来となった言葉

悩みやストレスで限界になった時は、登山をするのが良いそうです。 運動をすること自体が鬱症状などのメンタル改善に効果的なのは勿論のこと、危険が身に迫った時、「死にたくない!」と本能的に考えてしまうため、本当は自分は生きたいのだと身をもって認識…

お金がないことを表す慣用句

こんばんは。 食料品などの生活必需品の価格がどんどんと高騰する一方で、賃金は一向に上がる気配がなく、青息吐息の状況が続いています。 賃金に関してはここ30年間も停滞しているようで、今後事態が良くなっていくことは正直期待できませんね。 ・・・今…

賢い人を表す四字熟語(その2)

お久しぶりでございます。 ブログのデザインに少し手を加えてはいたのですが、肝心かなめの記事更新が長く途絶えておりました。誠に申し訳ございません。 なのにもかかわらず、毎日多くの方々にアクセスして頂いており、汗顔の至りです。 今後とも読者の皆様…

トリビアの種「80歳以上のお年寄りが一番嘘だと思うことわざ」

テレビ番組『トリビアの泉』の”トリビアの種”のコーナーで、「これは嘘だと思うことわざで一番多いものは何」という様なものがあったのを思い出しました。 ふと気になって調べてみたところ、流石は当時超人気だった高視聴率番組。 ネット上に大量の記録が残…

動物の名を含む慣用句とその由来

生態を公衆に見せ、かたわら保護を加えるためと称し、捕らえて来た多くの鳥獣・魚虫などに対し、狭い空間での生活を余儀無くし、飼い殺しにする,人間中心の施設。 『新明解国語辞典』の四版における「動物園」の語釈です。 当然、方々からの苦情が相次いだ…

「鬼」から始まることわざ5選

10年ほど前、探偵ナイトスクープで「ことわざバトルに勝ちたい」という依頼があった回を思い出しました。 ことわざバトルとは、自分の知っていることわざを交互に言い合い、言えなくなったほうが負けという単純なもの。そのことわざバトルがものすごく強く…

「舌」を含む慣用句

甘い食べ物より酒が好きな人のことを”辛党(からとう)”と言いますが、お酒って辛いか?と思ってしまいます。 塩辛い食べ物が酒とよく合うからでしょうか。 同じ理由で、ケーキやパンに合うコーヒーが好きな人は”甘党”と呼ばれているのでしょう。 しかし、ジ…

由来が面白い慣用句

日常で見聞きする何気ない言葉に対し、「あれ、これってなんでこう言うんだろう。」と疑問を持つことは、とても素敵な閃きです。 そんな閃きが降りてきたとしても、「何でだろうねえ」で払いのけてしまったり、「またあとで調べよう」と思いはするものの結局…

四季で山の表情が変わる

”山の色”といえば、どのような色(景色)が思い浮かぶでしょうか。 やわらかな芽吹きの緑を思い浮かべる人もいれば、快晴の下に青々と映える濃緑(こみどり)が思い浮かぶ人もいるでしょう。 中には、「いやいや、山の色といえば一面の銀世界だろう。」とい…

幼なじみを表す言葉

「故人」といえば、亡くなった人のことをいいますが、「古くからの友人」という意味もあります。故郷、縁故などの”故”です。李白の代表的な詩『黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る』では、故人西の方黄鶴楼を辞し…(古くからの友人が西の黄鶴楼を去り…)と…

親友をあらわす言葉

ズッ友というギャル語がありますが、どうやら誤った解釈をしていたようです。ずっと前からの友達、つまりは長い付き合いの仲、幼なじみをあらわす言葉だと思っていたのだが、そうではなく「これからも私たちはずっと友達」「ずっと友達でいようね」というこ…

人名由来の言葉

何かをやらかしてしまった時に「〜したンゴwww」「〜だったンゴwww」のように、「ンゴ」が語尾についたフレーズをよくネットで見かけますが、由来が気になって調べたところ、プロ野球で9回裏に抑えとして登板したが、ひとつもアウトを取れず大逆転敗北をし…

苦しい時に思い出したいことわざ5選

「苦しい時は上り坂」「楽は苦の種苦は楽の種」 ―困難を乗り越えた先には大きな成長と明るい未来が待っている…。 この手の言葉は、見聞きしない日は無いほどに溢れていますが、苦しみの只中にいるときは居ても立ってもいられない状況で、とても精神論で切り…

寿司屋で聞く業界用語

寿司屋に行くと、日常では見かけない言葉に出会います。 まず暖簾にかかれている文字が”寿司”とは限らず”鮨”や”鮓”など変幻自在。 くずし字で書かれていて何と読むかわからない品書きであったり、魚へんの漢字が大量に書かれた湯呑み、ネタのグレードで値段…

ウマ娘のシンボリルドルフが使う四字熟語とその意味(その2)

前回記事の続きでございます。 快進撃を続けるシンボリルドルフ宛にある日ファンレターが届く。 自身を応援してくれているファンの期待に応えられるよう、一層精進を重ねると心に刻み込むのであった。 恐懼感激(きょうくかんげき) ありがたさに心が奮い立…

ウマ娘のシンボリルドルフが使う四字熟語とその意味(その1)

どうもこんにちは。 今、「ウマ娘」が全国で一大ブームとなっていますね。 実在の名馬の名前を冠した”ウマ娘”とその史実に準拠したストーリーが、ゲーマーだけでなく競馬ファンにも受けているようです。 そんなウマ娘のうちの一人、”皇帝・シンボリルドルフ”…

賢い人を表す四字熟語

賢見思斉(けんけんしせい)という故事成語があります。 訓読にすれば、”賢(けん)を見ては斉(ひと)しからんことを思う”。 これは、賢い人を見ては、自分もそのような人になりたいと思うことという意味です。 あらゆることに関して、その道に卓越した人に…

賭博・ゲームに由来する言葉

お久しぶりでございます。 今回は、ゲームや賭博に由来する言葉を取り上げてみました。 現在もよく使われている言い回しの中でも、サイコロ賭博、花札、囲碁、将棋など、様々なゲームがルーツとなっていることが多いです また、金品を賭けて本気にならなけれ…

花の一生を大和言葉で表現する

「幸い」という言葉は、「さく」(=花が咲く、盛る)+「はひ」(=『延ふ』、長く続くこと。)から成っています。 花が咲き誇り、それが長く続く状態。それを昔の人は「幸い」としました。 花の一生と言えば、芽が出て、つぼみがでて、花が咲き、やがて枯…

【クリスマス】芬蘭、樅、馴鹿、橇

お久しぶりでございます。十日の菊(とおかのきく)、六日の菖蒲(むいかのあやめ)とは、時期が過ぎて役にたたなくなってしまったもののたとえですが、「26日のケーキ」というのもあるそうです。12月の24.25日ではケーキ屋に長蛇の列ができるほど売り上げがある…

【報い】因果応報、向天吐唾、天網恢恢

因果応報という言葉があります。 良い行為には良い結果、悪い行為には悪い結果が返ってくるという意味です。 一見、直接的な因果関係が無いものが多いですが、そこがこの宇宙法則のミソなのでしょう。 己の欲せざるところ他人に施すなかれなどと言いますが、…

【方言】大阪弁を漢字表記にする(その2)

長い前置きは前回記事に置いてきました。(方言について書いたので、良かったら見ていってね。) 今回こそは、喋り方一つで他県の人から注目される大阪の言葉を漢字表記にしてみましたという記事でございます。 大阪弁人気の理由を考えていたのですが、上方…

【方言】大阪弁を漢字表記にする

日本語研究の中でもとりわけ人気が高い分野といえば、やはり方言でしょう。 寿司を”シースー”などと言ったりするズージャ語や、”ggrks(ググれカス)””クソゲー”などのネットスラングも広義では方言なのですが、一般的には特定の地域で話されている言葉…

「断腸の思い」とは

「志半ばで職を去ることは断腸の思いであります。」 辞任を表明した安倍首相の発言の一部ですが、”潰瘍性大腸炎”という大腸の持病を抱えておられるそうです。 拉致問題をこの手で解決できなかったことは痛恨の極みであります。ロシアとの平和条約、また、憲…

「座右の銘」とは

「あなたの座右の銘は何ですか。」ときかれたときに、どのようなことを答えれば良いのかは皆さんご存知だと思います。 座右の銘とは、その人が常に心にとどめている戒めの文句のことです。 そもそも、「座右の銘」という言葉そのものの意味はなんぞやと言う…

人生に役立つ難読語(三字熟語編)

長い前置きは前回の記事に切り分けました。 「人生に役立つ難読語」と銘打ったテキストからの出題です。 高校生の古文の授業でこの印刷物が配られ、当時頑張って覚えた記憶があるのですが、実際にこれまでで役に立ったかどうかは怪しいです。 とはいえ、知っ…

”レジュメ”と言うのが嫌なら”紙”と呼べ

「人生で役立つ難読語」と題した熟語のリストを、机の抽斗(ひきだし)の奥から見つけ出しました。 これは私が高校生の時に古文の時間で貰ったやつですね。 所謂”プリント”と呼ばれるやつです。お世話になりました。 ”レジュメ”の語感が気持ち悪い! そうい…

「風車」「夫婦」など複数の読み方が可能な熟語

最近読んだ物語に風車(かざぐるま)が出てきていたのですが、私はそれを頭の中でずっと”ふうしゃ”と読んでいました。 わりと後半に差し掛かるぐらいで、「持っていた風車を…」という一文が出てきてようやく気付かされたのです。 当然違和感はありましたよ。…