日本語仙人の難しい日本語

漢字の読み書き、常套句、ことわざや格言、間違えやすい言葉―。中・上級レベルの日本語を紹介。

「断腸の思い」とは

「志半ばで職を去ることは断腸の思いであります。」 辞任を表明した安倍首相の発言の一部ですが、”潰瘍性大腸炎”という大腸の持病を抱えておられるそうです。 拉致問題をこの手で解決できなかったことは痛恨の極みであります。ロシアとの平和条約、また、憲…

「座右の銘」とは

「あなたの座右の銘は何ですか。」ときかれたときに、どのようなことを答えれば良いのかは皆さんご存知だと思います。 座右の銘とは、その人が常に心にとどめている戒めの文句のことです。 そもそも、「座右の銘」という言葉そのものの意味はなんぞやと言う…

人生に役立つ難読語(三字熟語編)

長い前置きは前回の記事に切り分けました。 「人生に役立つ難読語」と銘打ったテキストからの出題です。 高校生の古文の授業でこの印刷物が配られ、当時頑張って覚えた記憶があるのですが、実際にこれまでで役に立ったかどうかは怪しいです。 とはいえ、知っ…

”レジュメ”と言うのが嫌なら”紙”と呼べ

「人生で役立つ難読語」と題した熟語のリストを、机の抽斗(ひきだし)の奥から見つけ出しました。 これは私が高校生の時に古文の時間で貰ったやつですね。 所謂”プリント”と呼ばれるやつです。お世話になりました。 ”レジュメ”の語感が気持ち悪い! そうい…

「風車」「夫婦」など複数の読み方が可能な熟語

最近読んだ物語に風車(かざぐるま)が出てきていたのですが、私はそれを頭の中でずっと”ふうしゃ”と読んでいました。 わりと後半に差し掛かるぐらいで、「持っていた風車を…」という一文が出てきてようやく気付かされたのです。 当然違和感はありましたよ。…

「おしゃかになる」の語源

どんな言葉にもその語源があります。ですが、これが絶対確実な語源だ!とは言い切れず、候補が幾つもあり様々な”説”が騒がれているものもあります。 中には「いや流石にそれはねえだろ。」と言いたくなるような由来もあるのですが、案外その”説”に多くの支持…

「ご冥福をお祈りします。」は適切か

訃報に際し、よく耳にするのが「ご冥福をお祈りします。」の一言。 亡くなった人が、死後の世界で幸せに過ごせますようにという適切なメッセージなのですが、もはや定型句と化してしまい、詳細な意味を知らずに使われているケースが多くあります。 有名人の…

酒に関連する熟語5選

酒に関する言葉は数えきれないほどありますが、その中で最も人口に膾炙しているのは、やはり「酒は百薬の長」でしょうか。 この6文字が長きに渡って死語にもならず現在まで、そしてこれからも引用の上に引用をされ擦り続けられ、あたかも英雄のように語り継…